『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』 クリア 感想

ついにやり遂げた。

The Game of the Year 2019受賞、至高の死にゲーとして名高いSEKIROをクリア。

前々から気にはなっていたものの、アクション苦手を自認する自分としてはなかなか手が出せなかったところ、フロムオタクからの猛プッシュによりプレイに踏み切ったが、これは本当に正解だった。

＜ゲーム性＞

さんざん語りつくされたことではあろうが、「壁を乗り越える」「プレイヤー自身が強くなる」ことの面白さを徹底的に感じさせてくれるゲームだった。ゲームの根源的な魅力を最高のパッケージで提供してくれた。

そもそも触ってキャラを動かしているだけで楽しいのだが、こうしたアクションの本能的な気持ちよさと、戦いで要求される駆け引きが入り混じり、本作の剣戟には唯一無二の面白さが生まれている。

平たく言うとプレイヤーの手札は「攻める」「弾く」「見切る」「横ステップ」「飛ぶ」の5択しかないのだが、「一歩間違えれば簡単に死ぬ」（決して即死はしないのがまた絶妙）という緊張感の下で、敵の動きや間合いを読んで最適解を繰り出し続けない限り勝利はない。

間違いなく高難易度ではあるが、理不尽な死は一つもなく、全ては自分の行動に起因した結果でしかない、というのが明快で分かりやすい。（俗にいう「初見殺し」はあるものの、意外と予備動作が分かりやすく慣れるとカウンターチャンスに活かせるパターンも多い）

またプレイヤーに一段一段成長を感じさせるような難易度調整も見事だった。流石フロムソフトというべきか、レベルデザインは匠の域。

＜世界観＞

絡繰の仕込み腕を操る隻腕のニンジャが主人公のアクションゲームなんて面白そうな予感しかしない。そして事実面白い。

ボスデザインもバラエティーに富んでおりそれぞれに良さがある。

細かな会話やフレーバーテキストから断片的に語られるストーリーも自然に染み入るようでなかなか心を揺さぶってくる。

グラフィックも文句のつけどころがない。純和風の舞台に画面映えするファンタジー的なエッセンスも加わり、王道でありつつも圧倒的なクオリティーで陳腐さを感じさせない。

なお筆者の累計プレイ時間は33時間ほど、かなり苦戦したほうなのではないかと思われる。

死闘ランキングは以下の通り。

1位: ラスボス 4時間超

2位: まぼろしお蝶 4時間　←最初に挑んだボス

3位タイ: 獅子猿・怨嗟の鬼 2時間半

やりあってて一番楽しかったのは破戒僧。次点で葦名流のあの人だろうか。

無数の死を乗り越えて勝利をもぎ取った時の達成感はプレイしないと得られない。実況動画で応援するのも悪くないが、絶対に自分で買ってやるべき。本当に。